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凍夜

第1章 氷雨


車は、中島公園の方向へ走っていた。



激しい氷雨が、フロントガラスを叩きつけ、ワイパーが鳴くような音をたてた。



「ねぇ、ユキのママ、マサシに、なんて言ってた?」


私は、やっとの思いで、そう訊いた。

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