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ストリートガール

第2章 思春期の少年


林君の家は、坂道を登った小高い丘の上だった。いわゆる高級住宅街で、立派な造りの家が沢山並んでいた。


林君のパパは、確か議員だった。
ママは画廊をやっていた。


林君は、青々とした人工芝の庭にミミを繋ぐと、私に振り返り「今、誰もいないんだ。」と微笑んだ。


《なんだ、あんた、期待してんの?》


て、ゆうか、私みたいなヤンキー女を連れてこれないよね。誰か居たら……。


普通は。

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