不良に良好
第5章 5
独特の水音が響く。
どっかから、グループで教室移動する声が聞こえる。
アレ、なんか俺めっちゃ出てる気が…
「…あのさ、海崎君」
「何」
人が済ませてる最中に話しかけんなよ、集中できねえ…
「なんで佐山とつるんでんの?」
「気分」
うおー、まじで長い…ゴメン俺の膀胱…いじめすぎてたかも
「…あいつ暗いしガリガリだしウザくない?そろそろ飽きたんじゃないの?海崎くん一匹狼だしさ。だから…」
「だから?フーン、おもちゃ取られて悔しい?」
よし、やっと終わった。ハー…長かった。
「ハ、ハア?!い、い、意味わかんねえ!!!!!」
「え?」
え、いきなり何…コイツ?
「…っあーーーー!!!もう!!!!せ、せっかく、人が…話しかけたのに!!!!ウッザ!!!!」
「ちょ、落ち着け…あと入谷、入谷の入谷が荒ぶってる」
「!!!!!!!!//////////」
慌てすぎていたからか、チャックに挟んで悶絶された。
こっちまでヒュンッてさせるなよ…
ていうか、
「お前さ、あの。バレバレなんだけど」
「何が!!!」
俺の頭の中で、点と点が繋がった。
「あー…なるほど、はいはい。そういうことね」
「だから何が!!!?て、いうかさ!!おまえら、なんか、アレじゃないの?!ホ、ホ、ホモ…!!!」
「いやそれはあんたでしょ」
俺は自分のをズボンにしまって、さっさと手を洗う。
「…は、は、あ、はああああ!???」
面倒くさい、面倒くさい。