ネムリヒメ.
第7章 知らない自分.
「ひゃっん!!」
彼に耳元にチュッとキスをされて、肩がビクッと揺れる
「それに 感じやすいよね…」
「んあっ…つ」
耳元で甘い声で囁く葵くんが、鏡のなかで意地の悪い顔をしてアタシを見つめている
温かい舌で耳をベロリと舐められ、吐息と一緒に甘い声が漏れる
恥ずかしくなって顔を背けようとしたけれど、彼に後ろから顎を抑えられて、それは許されなかった
「ねぇ…」
「んっ…ゃ…」
「今 自分がどんな顔してるか知ってる!?」
「んんっ…はっ…ん」
ビクビクするアタシの反応を楽しむように、葵くんの舌がアタシの熱くなった耳を弄ぶ
「ゃっ…だぁ…」
「やだって言いながら 物欲しそうな顔してるの…ちゃんとわかってる!?」
知らない
そんなの…してない…
「ちゃんと…見て…」
顎に手を添える彼にそう囁かれて鏡をチラリと見る
すると、鏡のなかで瞳を潤ませながら吐息を吐き出す自分と目が合って、羞恥心が一気に沸き上がった
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