ネムリヒメ.
第9章 イチゴ味の夜と….
………………
「ほら…寝るぞ…」
リビングで3人仲良く渚くんに叱られて、葵くんも聖くんもそれぞれの部屋に散っていく
聖くんは思い出したように渚くんと何か話をしたあと アタシのところへきて
「今日はアイス一緒に食べようね」と約束を取り付けて部屋に戻っていった
アタシはというと、シャワーを済ませた渚くんにベッドに引きずり込まれているわけなんだけど…
「…眠れない」
「は…!?」
閉じていた目をはっきり開けてそんなことを言うアタシに眠たそうな渚くんの声が続く
ベッドに横になるものの、アタシの頭はすっかり冴えてしまっていた
「お前、夕べ全然寝てないだろ…」
「なんでわかるの!?」
「そんなの顔見ればわかる、ひっでー顔」
「っー!!」
隣で横になる渚くんがアタシの額を指で押す
「寝ないとカラダもたねーぞ」
そんなことわかってるけど…
「だって……」
「なに!?」
目を細めながら彼の手がゆっくり髪に触れる
「…………だもん」
「ん?」
どこまでも優しい彼の低い声…
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