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未知夢

第5章 訊問

 繁は考えていた。


 一昨日、森屋と飲んで、ぐでんぐでんに酔ってからはなんの記憶もない。家に行ったような行ってないような、そんな感じだった。


 そして、繁は思う。


(本当に俺がやったのか? 半信半疑だったが、記憶がないだけに、ハッキリと否定出来ない。それに俺にはやつを殺す動機がない……無いと思う。ましてや、また無料で飲みに行きたいと思っている、半大切な友人だぜ)


 繁は昨日のことも考えた。


(昨日……気が付けばアパートの部屋で朝まで寝ていた。飲みに行って、店を出たとこまでは思い出した。確か……6時には店を出てるはず!! 店から自分のアパートまでは電車に乗って約25分ほどだよな……たぶん。森屋って……何処に住んでんだ? もし、行ってるなら場所を知りたい)


 いくら考えても、どう思い出そうとしても、記憶が出てこない。




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