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未知夢

第2章 再会

 繁はチラシを手に取って、舌打ちしながら目を通す。


 大衆食堂を心の高級レストランと崇めていた繁には、手の届かないメニューばかりに見えた。


「なんだよ、軟骨唐揚げが280円て……かわや食堂で食べたら200円だぞ!! お前、これボッタクリじゃねえか!!」


「どんな値段の価値観してんだ!! それに、そんな下町の大衆食堂と一緒にするな!!」


 繁はチラシを森屋に突き付けた。


「なんか、信じられねぇな……お前が社長になったって、証拠見せろ」


「しょ……証拠!?」


 繁は思った。


 頼む……これがただのこいつの見栄だけであってくれ。バイトで頑張って社長になれるなら、なぜこいつに出来て俺には出来ないんだ。今やってるバイトが馬鹿馬鹿しく思えてくる。


 だが、森屋の返答は繁に直球のとどめを与えた。



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