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お嬢様♡レッスン

第124章 【番外編】男達のバレンタイン事情


慌ただしかった年末年始から1カ月が過ぎ、来客の多かった東乃宮邸にも、ようやく落ち着きが戻って来た。かの様に見えていた。

表面上は。

2月と言えば、若い男女には心躍るイベントが待ち構えている。バレンタイン・デーである。

昔の使用人は、主人第一である事が求められていた為、使用人同士での恋愛や、結婚を許されない時代もあったが、今のご時世では仕事に支障を来たさなければプライベートは自由である。

東乃宮家に仕える者達の中には、東乃宮家が興った当初から、先祖代々仕えている家柄の者も多い。

忠誠心の高い優秀な者の血を残す事は、更なる貢献を生むとして、使用人の婚姻に関しては、寧ろ奨励してきた家なのだ。

黒崎をはじめとする代々組の使用人達が優秀であるのも、脈々と受け継がれた血のお陰なのであろう。

バレンタインという風習は、古くは1950年代の後半に流行り出したとされている。

そして今の様な一大イベントとして定着したのは1970年代頃と言われている。

東乃宮家では、頭首自らが音頭を取り、使用人達の恋を応援するイベントを行なっていた時期もあったくらいだ。

今回は、そんな東乃宮家で働く彼等のバレンタインの一日にスポットを当ててみようと思う。

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