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お嬢様♡レッスン

第124章 【番外編】男達のバレンタイン事情


午前6時。

高月は家令となってから、毎朝この時間に起床する事にしていた。

この時間に起きている使用人は、業者の出入りを管理する守衛、厨房の者達、そして馬の世話をする杜若親子と彼くらいのものだろう。

高月は起床後、身支度を整えると部屋を後にし、邸内のカーテンを開けて回るのだ。

しんと静まり返った邸内を音を立てずに歩きながら、同時に点検も行なっている。

メイド達の掃除のチェックは基本的にメイド長や執事が行う為、必要はないのだが、少し神経質な彼は他に不備がないかを自分目で確かめないと気がすまない。

これは執事の時からの癖のような物である。白河には「信用されていないのか」と落ち込まれた事があるが、そう言うわけでもない。

白河は器用な男であるし、執事学校を優秀な成績で卒業しただけあって、とても良く気が付く。

経験が少ない為、判断に困る事は多々あるようだが、この邸で育った為か、他の使用人達からも信頼されているし、助けても貰っているだろう。

だからと言って仕事中に馴れ合う事もなく、その辺りはきちんと監理をしているようだ。

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