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お嬢様♡レッスン

第50章 主と家令

綾芽達が島で和気藹々と過ごしているその頃───。

葛城は主の宗佑に朝食の給仕をしていた。

「綾芽様はきちんと朝食はお摂りになられておられますでしょうか?」

溜息を一つ吐きながら、ポツリと零す。

「キミが心配しなくとも、あの子なら大丈夫だよ。きっと今頃、楽しくやってるさ」

「楽しく…ですか。それはそれで面白くないですね」

「おや、嫉妬かい?随分と素直になったものだね」

「ええ。気持ちを押し殺しても良い事など一つもございませんでしたから」

にっこりと笑顔で答える葛城。

「ところで旦那様。綾芽様はいつお戻りになられるのでしょうか?」

「さぁ?何時だろうねぇ…。ひょっとしたらアッチが気に入って戻って来ないかも知れないよ?」

「それを旦那様がお許しになるとは思えませんが?」

「お見通しか。まぁ、そうだね」

「でも、何故なのです?折角、日本にいらしているのですから、もっと綾芽様とご一緒に過ごされればよろしいのに…」

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