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お嬢様♡レッスン

第79章 異国の紳士

「でも、私にそんな価値がっ…」

「それは君が決める事じゃない。僕が決める事だよ?さぁ、お喋りは止めて、髪を乾かして着替えておいで?話は後でゆっくりしようじゃないか」

そう言うとウィリアムはヘンリーに目配せした。

ヘンリーは頷くと綾芽の傍に寄り、彼女をパウダールームへと促す。

ヘンリーに髪を乾かして貰い、メイクを施されると、次は準備されていたドレスに着替えさせられた。

その間、ウィリアムはリビングで寛ぎながら、お気に入りのクリュッグを開けていた。

金色の泡が口の中で弾け、喉を潤す。

(近くで見ると、予想以上に魅力的な子だ。しかし、日本で見た彼女はもっと輝いていた)

きっと記憶がない事で、自信が持てないからなのだろうと、彼は思う。

彼女を育ててみるのも案外楽しいかも知れない。

彼女に掛ける費用は、後で東乃宮から回収出来る筈だ。

東乃宮と交渉する前に、彼女とは繋がりを太くする必要がある。


(さて、どう攻略するか…だな)


ウィリアムは、先を見通して彼是と考えを巡らせるのであった。


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