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拝啓、ムコ殿!【ARS・O】

第16章 初詣

車折神社は、嵐電の車折駅の目の前にある。

境内に入ると、さとぴが声を上げた。

智「すげー、名前を書いた板がいっぱいある!」

長さ1mほどの細長い朱色の板に、一枚にひとりずつ、名前が書かれている。
その板が、神社中に張り巡らされている。
それは、恐ろしいほどの板の数だ。

父「この板は玉垣っていってな、自分の名前を書いてもらって奉納するんだ。芸の上達を願うんだな。」

イ「舞妓さんや時代劇の俳優さんも多いわよ。」

智「本当だ。さすが京都だな。」

父「ここは太秦も近いからな。」

智「太秦?あぁ、時代劇の撮影所があるところか。ニノが大奥撮ってたところかな。」

さとぴは珍しそうに、キョロキョロと見て回っている。

母「ジャニーズの人も、玉垣を奉納してるわよ。」

智「ふーん、そうなんだ。」

母「以前は、嵐の全員の玉垣もあったようだけど。」

智「えっ、そうなの!?」

母「えっ、知らないの?」

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