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拝啓、ムコ殿!【ARS・O】

第3章 イチコの婚約者

昼過ぎ、だいたい片付いたところで玄関の引き戸が開く音がした。

イ「ただいま~!お父さん、お母さん!」

わっ、来た!

私はドキドキしながら玄関に向かう。

母「イチコ、電話くれたら駅まで迎えに行ったのに!」

イ「大丈夫よ、タクシー客待ちしてたし、すぐ乗れたよ。」

靴を脱ごうとしゃがんだイチコの後ろから顔を出したのは、さとぴ。

母「あらさとぴ、いらっしゃい。」

イ「さとぴ?」

母「さとぴ…、って!えっ!えっ!えーーっ! 」

イチコが連れて来た男の人は、さとぴだった。

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