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拝啓、ムコ殿!【ARS・O】

第12章 結婚式

レストラン併設のチャペルで、式が始まった。

オルガンの演奏に合わせて、お父さんがイチコをエスコートしてバージンロードを、一歩、また一歩進んでいく。

お父さんは泣き腫らした目をさらにうるうるさせている。
でも、精一杯背筋を伸ばして、花嫁姿の娘を導いている。

祭壇の前で待つのはさとぴ。

緊張した面持ちで、でもやわらかく微笑んでイチコを待つ。

祭壇の前にたどり着き、お父さんはイチコをさとぴにゆだねる。

さとぴがイチコの手をとり、祭壇に並ぶ。

神父の進行のもと、式は粛々と進んだ。

ふたりは、誓いの言葉を交わし、キスをした。

ふたりは夫婦になった。

イチコは本当にきれいだった。

幸せになってほしいと思った。

新郎新婦がチャペルを出ると、嵐のメンバーがライスシャワーで祝福してくれた。

二宮さんが大野さんめがけてお米を投げつけて、大野さんが二宮さんにつかみかかった。

その隙に相葉さんが新郎の代わりにイチコと腕を組もうとして、大野さんが相葉さんにつかみかかった。

大野さんはみんなにからかわれていた。

イチコはそれを見て笑い転げていた。

その笑顔は、今まで見たことがないほど光り輝いていた。

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