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サバイバルヘルパー

第7章 食料調達

「あ、あ、は、はい」


 なぜ、自分は怒られているのだろう?


 よくわからないまま、ただの肉と化したカエルを細かく切り、小さな鍋に入れた海水に浸けた。


 正常だった小梅に頼んでおいた、水の煮沸は、鍋がまだ火にかけられている。


「ここはちゃんとしてくれてるんだな」と少し、安心した。


 太陽はまだ傾いてはいない。


 今日、やりたいことが、もうひとつあった。


 出来るなら、今日中にやりたい。


「とりあえず、昼飯を食ってからだな。初めてだな、昼飯ってのも」


 ここに来てから、まともに三食、食べれたことがない。


 食べられないこともあった。


 捻挫した翌日がそうだ。


 この時ばかりは、小梅になにもしてあげられなかった。


 本当は自分が小梅をいたわって、守って世話をしてやらなきゃいけないはずが、ここんとこ、小梅に甘えてる自分がいる。


 ウシガエルも、本当は小梅に助けてもらおうと考えていた。


 だが、正常な時の小梅はカエルが苦手だった。


 痴呆が入ると、カエルを平気で捌いている。


「この前、鶏を捌いた時は、正常じゃなかったのか? よくわからねぇな」




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