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サバイバルヘルパー

第12章 ……な再会

 俊輔は扉を叩いた。


「すいませーん、誰かいますか? すいませーん!!」


 返事がない。


「住んでないのか? あのニワトリは、自然のやつ?」


 よく見ると、窓から部屋の様子がうかがえる。何着か衣類がかけてある。


 白いブラウスと黒のスカート。グレーかかったベストのようなものだ。


 玄関扉のドアノブを握る。


『カチャ』


 開いた。


 俊輔は中には入ろうとせず、少し開けた隙間から「すいませーん、すいませーん」と声をかけた。


 中に入ってみようという気はなかった。


 また遺体があったら、怖いからだ。


 それと、もし人が住んでいたら、空き巣だと思われてしまう。


「とりあえず様子を見よう」


 俊輔は家の周囲を、見てまわった。


 誰かいないか?


 なにか、わかるものはないか?


 すると、家の裏側にあるものを見付けた。


 井戸だ。しかも、汲水ポンプ式だ。


 俊輔は、まったく水を飲んでいない。


 俊輔は玄関に走り、庭に回って、ポンプのレバーを動かした。


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