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サバイバルヘルパー

第14章 帰ろう

 あの島は30年前から40年前の間に、無人島になったと記されていた。しかも、誰も立ち寄らない幽霊島とも言われていた。


 今、現在よりも規制はなく、役所の書類管理も手薄で、なにもかもが、あって無いようなものだった。


 本土に渡って住民票を移した者の中には、島のことを覚えているものは少ないだろう。


 俊輔は船の中から、小さくなっていく島をジッと眺めていた。


 あの島で経験したことは、きっと一生の宝になるに違いない。


 あの島に着いたから、自分は生きられたんだ。


 俊輔は何度もありがとうと、心の中で呟いた。













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