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サバイバルヘルパー

第3章 探検

 ひたすら、歩く。走れるような場所ではないため、とにかく歩く。


 顔にクモの巣がかかり、耳もとにはプンプン虫が飛ぶ。


 やがて、大きな石の壁に突き当たる。


 それは、壁というよりかは傾斜のきつい崖に見えた。ゴツゴツと大小の突起に絡み付くようなつる草。


 風が吹くと、パラパラと砂粒が落ちてくる。


 俊輔はしばらく見上げると、手が届く位置にある岩の塊を掴んだ。


 グッと力を入れてみた。


「崩れる様子はないな」


 俊輔は、ここを登ろうと思った。


 壁にべったりと体をつけ、まず両手で維持出来る部分を探す。


 最初に手が届いた場所から、手に届く突起がなく、登ることを断念。


 俊輔は崖を見上げる。


「あの上はどこにつながってる?」


 元の場所にもどり、あの廃屋のあった場所にむかった。


「なんでまたここに来るんだよ!!」


 そうボヤきながら、もう一度、場所を確認する。


「ここを下りたら、ペットボトルを見付けた浜、反対側は俺と婆さんのいる砂浜に通じる森。ここが、上じゃないんだ。まだ、道があるはず」



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