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サバイバルヘルパー

第3章 探検

 少し崖になっているところから頭を出して、下を見る。


 所々に、家が何軒か見える。


 間違いなく、以前は人がいて、栄えていたと思われる島だ。


 俊輔は手帳とボールペンを出した。


 一番高いところから見る島の形を、手帳に書き出した。場所を地図として残そうと言うのだ。


 ボールペンは薄くなったり、インクが出にくいところもあった。だが、何度もペンをなぞらせる。


 島は全体にみて、リンゴを一口、かじったような型に見える。


「ここと、ここと、家があって……すると、まだ井戸があるかもしれない」


 そして、まだ岩場には驚くようなものが、あるかもしれない。


「ここにきて正解だな。島の全体が把握できた」


 あとは、食料の確保、雨風をしのげる、特に遺体がない場所。小梅の体も気を付けてやらなければならない。


 絶対、二人で生きて帰る。


 まだまた、俊輔の課題はつづく。









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