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サバイバルヘルパー

第3章 探検

 やはり、ここは島だった。


 おそらく、日本だ。あの方向にまっすぐ行けば、助かるかもしれない。


 俊輔は、わずかな希望を掴めた気がした。


「下を向くな、前を見て、上を目指せ」


 再び登りはじめた。


 急斜面だが、一歩一歩、ヒザを押しながら歩いた。


 この島で、一番太陽に近い場所に来た。


 そこはまるで、展望台のように、360度を見渡せることができた。


 遠くから見れば、先が尖っているように思えたが、実際に立って見ると、6帖くらいの広さがあった。


「すっげぇ……」


 島の3分の1は岩山で、後は緑に包まれている。砂浜は自分と小梅がいた場所と、バッグを拾った場所、そして2リットルのペットボトルが流れてきたところまでの範囲だった。


 ちょうど、その砂浜から少し右寄りにまっすぐ行けば、あの大きな大陸につく。


「こうやって見たら、人間なんて、ちっぽけなアリみたいなもんだよな。ほんと、小さいよ。そりゃ、あんな客船なんておもちゃみたいなもんじゃねえか」


 突然の嵐による大型客船の転覆事故。


 地球からすれば、爪の先ではじくようなものだ。



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