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sugar-holic

第15章 オトコゴコロ

はぁ…。

仕事が終わって、家に戻ってきて。

何回目のため息をついただろう。

右手を広げて見て…ぎゅっと握りしめる。

平手打ちは…やりすぎたかな…。

でも…。

怒って給湯室から出たけど、倉田くんは追いかけてきたり弁明したりしなかった。

ただ、私を見ていただけ。

もう一度ため息をつく。

「…あー、もう!!」

このまま部屋にいても、ずっとため息をついているだけだ。

気晴らししなきゃ!!

出掛けるために服を着替える。

鏡の前で髪を梳かし…目線が首もとで止まる。

倉田くんにつけられた痕。

鏡を見るたびに目に入って…

その度に、あの時の事を思い出す。

『俺が欲しい?』

さんざん煽って、自分の思うように操っておいて

『自分で考えて下さい』

急に突き放される。

考えれば考えるほど、倉田くんが分からなくなる。

指先で、キスマークをなぞった。

『男が欲しいなら、相手しますよ?』

そんな相手、いらない!!

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