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sugar-holic

第15章 オトコゴコロ

亮くんは一礼すると、カウンターの奥に戻った。

少し長めのグラスに、クラッシュアイスを入れると、カップで量りながらいろんな種類のお酒を入れていった。

ラム酒に、ジン、ウォッカ、テキーラ…

何だか度数の高いお酒ばっかり。

そこに、レモンジュースと、コーラを注いだ。

え?アイスティーじゃないの?

軽く混ぜ合わせ、レモンをグラスに飾り付けると、コースターと共に目の前に置き

「お待たせしました。ロングアイランド・アイスティーです」

そう言って、にっこり笑った。

「紅茶入ってないよ?」

「はい。まぁ、飲んでみてください」

恐る恐る口にすると…

「美味しい。飲みやすい。…アイスティーっぽい味もする」

「でしょ」

亮くんは嬉しそうに笑った。

「紅茶入れてないのに何でだろ。不思議」

「色と渋みがそんな感じだからかも?」

そう言いながら、オレンジをナイフでカットしていく。

その手際の良さに、目を奪われた。

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