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sugar-holic

第23章 鬼の霍乱

もしも、三人で倉田くんのうちに行ったら。

倉田くんがどんな反応するのか、想像すると笑いが浮かぶんだけど。

「私たちと話すより、史華さんといた方が休めるでしょ」

目的はそれだから。

疲れさせるために来た訳じゃないんだから。

「それは…でも、せっかく来たのに。何か面白くない!!」

比呂子さんは唇を尖らせて、不満げな様子だ。

「それに、これでよかったかも」

私の呟きに、比呂子さんが『ん?』と首を傾げた。

「行ったらイライラぶつけられるかも。何せ鬼の霍乱中だから」

冗談っぽく言うと、比呂子さんもニヤリと笑って

「そうだね。じゃあ、我々は鬼の居ぬ間に洗濯といきましょうか」

「洗濯って…胃袋をビールで?」

くすくす笑うと、比呂子さんが

「ストレスを洗い流してリフレッシュするには、それが一番だって!!」

そして、オススメのお店を何軒か上げてきて…

楽しそうに話す比呂子さんにつられて、自然と笑顔を浮かべた。

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