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sugar-holic

第27章 お別れ

「課長、お話があります」

その声に、パソコンの画面から顔を上げると。

緊張した面持ちで、美帆ちゃんが私の前に立っていた。

「ん?何?」

「ここだとちょっと…」

言葉を濁して周りを窺う様子に、何となくいつもと違うものを感じて

「5分後、ミーティングルームで」

小声でそう約束した。


そして5分後…。


ミーティングルームに現れた美帆ちゃんが差し出したのは…

退職届と書かれた白封筒だった。

「えっと…急にすみません」

「え、謝る事じゃないけど…何で?」

すると美帆ちゃんが照れたように笑いを浮かべて

「あ…あの、結婚することになりまして…」

「ええ!?本当に?おめでとう!!」

ついに平谷次長、プロポーズしたんだ!!

「ありがとうございます」

「そうかぁ。結婚かぁ。二人とも知ってると、感慨も深いな」

私の言葉に、美帆ちゃんが困り顔で微笑んだ。

「それで?やっぱり東京に引っ越すの?」

「はい。そのつもりです」

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