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sugar-holic

第4章 イライラする《倉田side》

社員専用出入口に回ると、そこにいた守衛に声をかける。

「すみません。忘れ物しちゃったんだけどいいかな」

社員証を見せると、守衛は俺の会社名を確認して

「あ、大丈夫ですよ。まだ残ってる方がいらっしゃいますから」

このビルは、そのフロアに誰も居なければ、エレベーターをその階に止まらせないようにしてセキュリティ管理している。

だから、誰も居なければ、セキュリティ解除してもらわないと仕事場に行く事もできない。

ちなみに階段に続くドアにも鍵がかかるから、歩いて行くのも無理だ。

「え?誰!?」

予想が当たりそうで、一応確認してみると、手元のファイルを見て

「えーっと…営業部の課長さんですね」

…やっぱり。

「あれ?…課長さん、今日はいつもより遅いですね」

俺の入出を書きながら、時計を見て呟いた。

「今日は? 」

「はい、いつも毎日残ってみえますよ」

守衛と別れてエレベーターに乗り、会社のある階を押す。

守衛と顔馴染みになるくらいって…どんだけ仕事好きなんだよ。

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