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sugar-holic

第27章 お別れ

その声音に、背筋がゾクンと震える。

「んっ!!」

身をすくめて顔を伏せると、

「本当に耳弱い」

唇で、耳を撫でられた。

「やっ!!ふぅ…んっ!!」

「なぁ、約束。俺の条件飲めよ」

逃げようとするのに、がっちりと腕の中に閉じ込められて、耳元で囁かれて…。

駄目!!こんなの受け入れちゃいけない!!

そう思うのに

「なぁ、駄目?」

その声の甘さに、頷いてしまいそうになる。

ぎゅっと目をつぶって、首を振った。

「私は…あなたのセフレになるつもりなんかないから!!」

叫ぶように言うと、倉田くんを睨み付けた!!

「…は?」

呆気に取られた倉田くんの腕を引き払うと、

「史華さんの代わりとか、無理!!」

そう言い捨てて、急いでフロアから立ち去った。

冗談じゃないっての!!

エレベーターに乗り込んで、ドアが閉まって息を吐いた。

「ああっ!!もうっ!!」

左耳をごしごしと擦って感触を消そうとするのに。

拭っても何をしても…耳が、熱くて仕方なかった…。

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