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sugar-holic

第29章 思い出の味

急いで営業部に戻ると、優菜ちゃんを探した。

「ごめん、優菜ちゃんは?」

「ミーティングルームにお客さま案内してる…と思いますよ?」

遥ちゃんが戸惑った様に答えてくれた。

「課長のお知り合いの方だって…」

「あ、うん。そうそう」

ミーティングルームね。

ここで会うより、その方がありがたい。

机の上に書類を置いて、ミーティングルームに向かった。

ドアをノックして開けると…

優菜ちゃんと笑いながら話をしている強司がいた。

「強司!?」

その声に、優菜ちゃんと強司が私を見た。

あ、本当に強司だ。

ちょっとタレ目で、吊り眉で、顎を引いて下から見上げるように見る癖も変わらない。

「よ、久しぶり」

手を軽く上げて、あっけらかんと答える強司に、頭を抱えたくなる。

「よ、じゃないわよ。何しに来たの!?」

優菜ちゃんが慌てて

「あ、じゃあこれで…」

「うん。麦茶ありがとう」

優菜ちゃんは強司に笑いかけて、私に会釈して出ていった。

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