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sugar-holic

第10章 棘がチクチクする

「あぁ…成程ね」

倉田くんがフッと鼻で笑った。

残念。そんな大した棘に感じなかったか。

「ここは史華は連れてきたことないから」

「ふーん、そう」

史華は、ね。

他の女の子は、連れてきてるって事か。

「彼女、大事にしなさいよ?」

「そうですね。本命ならね」

倉田くんの言い方に引っ掛かるものがあって、小首を傾げてみると

「本命なら、大事にしますよ?」

「…本命、でしょ?」

私の言葉に、倉田くんは笑みを浮かべて、メニューに目を落とした。

え?どういう意味!?

「とりあえず、オーダーしましょう」

「あ、うん」

慌ててメニュー見て、頼むものを決める。

「決めました?」

頷くと、倉田くんが呼び出しボタンを押し、店員が注文を聞きに来る。

それぞれが注文をして、店員がにっこり笑うと

「それではお待ちくださいね」

と、立ち去っていった。

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