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sugar-holic

第10章 棘がチクチクする

倉田くんが連れてきてくれたのは、マクロビオティックを主軸においてる和食のお店だった。

「どうでもいいけど、倉田くんってお洒落な店知ってるよね」

席について、まず一言目に正直な感想を言ったら、

「どうでもいいって何ですか」

メニューを広げながら、倉田くんが片方の口角を上げた。

「モテ男だもんね。知ってて当然?」

だって。

どう考えても、女の人向けのお店をチョイスしてるよね。

「自炊しない独り暮らしは、野菜不足かと思って」

「お心遣い、ありがとうございます」

うん、本当にそう思って連れてきたのなら、心からお礼を言うよ?

言葉の裏に、チクチクした棘を感じてしまうのが、気のせいならね!?

そっちがそうなら、私だって棘を出すんだから!

「こういう店、自分でチェックするの?それとも史華さん?」

「何で史華の事…」

あ、『史華』って呼んでるんだ。

彼女なら、名前呼び捨てでも当たり前か。

「あぁ…この間の集まりで?」

「それもあるけど、あの時見たし」

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