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硝子のルージュ

第2章 #2 忍びよる影

もし、そうだとすればかなり迷惑な話だ。


(それじゃあの女がストーカーするわな……)


しばらくしてスマホに連絡が入った。

着信相手を見るとどうやら穂積からだ。


「もしもし」


「柏森…。レイナのことだが」


「何かわかったのか」

「過去にも他所の店のホストにもストーカー紛いの行為をして入店禁止の処分食らってる」


それを聞いてやれやれとため息をついた。


余程振り向いて欲しいのだろうか。でないとそこまでやらないと思う。


「柏森」


「ん?」


「レイナに近寄るな」

「……わかった」


そう約束して電話は切れた。


会うなと言われたが、向こうから来るんだから対処の仕様がない。

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