テキストサイズ

歌に載せて

第9章 a Day in Our life 2002.02.06


智「これでわかったろ?
あれは事故だったんだ
しょうがない事なんだよ
いいな…



一気に話したから喉乾いちまったよ
じゃあな」


そういって俺は部屋を出た


あの話の続きの俺は…


それはもう荒れたよ

そりゃわが子が生まれたんだ
嬉しかったけど



失ったものがデカすぎるんだよ



潤の寝顔を見てたりするとふと


翔子の笑顔
怒った顔
涙を流した顔

学校の帰り道一緒に
手をつないで歩いたこととか


眩しいほど輝いたことを
思い出して胸が締め付けられた


苦しすぎて涙すら出てこなかった

でも、その度に
「私たち以上に悲しいことはしたくない」
って言葉をを思い出してた



親がいない中いろいろ
苦しんできた俺達…

だけど、
あのまま潤を死なせていたら
生きることも許されなくなってしまう


それが俺達以上に悲惨な事
だということを言いたかったんだと思う



その言葉があったからこそ俺は
ここまで潤を育ててこれたんだ


君はもういないというのに
まだ君を頼ってばかりいたんだ

ストーリーメニュー

TOPTOPへ