
君は少しも悪くない。たぶん
第4章 いま、の後
リーダーは、俺のソファー隣に座ってきた。
リーダー独特のふわっとした香りが鼻孔をくすぐる。
「ニノ、ちょっと元気になったね」
え?
「ここんとこ、もぬけの殻みたいな顔してたの。ニノ。でも、今日は元気。」
「松潤、ありがと」
「いや別に…」
やはり、リーダーはリーダーだった。よくメンバーのこと見てる。
「でも俺は、翔くんの方が心配なんだよ」
「へ?」
やはり、リーダーには分かっていた。だが俺は、何も知らない振りをした。
「翔くん、ムリしてる。」
リーダーはそれだけ言うと、ふわっと笑って楽屋から出ていった。
リーダーには、敵わない。
