誰かお願いつかまえて
第5章 夢か現実か
―お礼を言って車を降りると、岡崎さんが近づいてきた。
「…もう、1人で泣くんじゃないぞ?」
そう言って私は岡崎さんに腕を引かれた。
抱きしめられてる………………………?!
「ごめん、昨日ソファで寝たって言ったの嘘だから」
『…え?』
「お前が泣いたまま寝たからその隣で寝てた」
誰かが隣で寝てた気がしたのは夢じゃなかった、ってこと?
「…お前が好きだったやつの結婚式の日のことも聞いた」
私、酔って話しちゃったの………?!
だんだん一昨日のことがはっきりしてきた。
夢じゃない。
岡崎さんに抱きしめられたのも、頭撫でられたのも………