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誰かお願いつかまえて

第6章 ペットでもいいから






――金曜の夜。


突然駆け出した幸村とそれを追った岡崎さん。
またアイツは傷つけられたんだと思った。


でも俺は何もしてやれる気がしなくて1人で家に帰った。




家に帰ってから無性に腹が立った。

何もしてやれない自分に。



…いや、違う。



目を、そらしたんだ。





走り出した岡崎さんがいるから、







自分には何もできないから、






そうやって俺はアイツのためにできる"何か"を探そうともしなかっただけだ。






















その夜はずっと眠れなくて、幸村のことだけを考えていた。









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