誰かお願いつかまえて
第7章 家庭崩壊……?
誰の声か、分からない
嫌で嫌で仕方ない声はまだ響いている
『…じゃあ、川端は知ってるっていうの!?
岡崎さんは部下としてしか、私を見てないよ!』
…少し優しくされたからって、調子乗ったらいけない
岡崎さんがもし "そうであってくれる" なら、私は "言葉" を待たなきゃいけない
…でもきっと "言葉" は聞けない
抱きしめてもキスをしてもそれを言ってくれたことはないから…
それがないならきっと最近のことは慰めで、
気持ちは他にいるだろう大切な女性に向いているはず……
意識しちゃう、とかじゃなくて、意識しない
だって、きっと岡崎さんも、私から離れていくから……