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桜並木を見おろして【ARS・O】

第2章 京都へ行く

おにぎりを食べていると、視線を感じた。

隣を見ると、大野さんがじっとこちらを見ている。

「ご、ごめん。あんまりうまそうなおにぎりなんで、つい…。」

「あの、よかったらどうぞ?」

私はおにぎりを差し出した。

大野さんは耳まで赤くなった。

大野さんは、おにぎりをひとつ取って食べた。

「うま!」

大野さんは、目を丸くした。

それから大野さんはおにぎりを3つ食べた。

鮭と、鶏そぼろと、青菜のおにぎりを食べた。

サンドイッチも食べてたのに。

大野さんは、ペロリと平らげた。

「ごちそうさま。あー、サンドイッチなんて買ってくるんじゃなかったよ。」

ふわんと笑うその口の横には、ご飯粒がひとつついていた。

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