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桜並木を見おろして【ARS・O】

第4章 宴

「智は、結婚祝くれねーのか?」

タケシさんが、大野さんを見た。

大野さんは、飲んでいたビールを吹き出した。

「悪い悪い…。今描いてるから。できあがったら送るよ。」

「大野画伯のポン画か!期待しとくよ!」

タケシさんは声を上げて笑った。

「ポン画?」

私は訳がわからずきいた。

「日本画のことよ。」

アッコさんが教えてくれた。

「近いうち、送るから。」

「お前の“近いうち”は一生来ねぇよ。」

みんなで大笑いした。

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