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桜並木を見おろして【ARS・O】

第9章 小春食堂

「アンタ、よっぽど自分に自信がないんですね。いちいち突っかかって、みっともない。」

胸ぐらをつかまれながらも、二宮さんは軽口をやめない。

「二宮さんも、余計なひとことが多いんや!」

私は、二人を引きはがした。

「二人とも、ここは何するところなん!?」

「ご飯食べるところ…」

潤くんと二宮さんが声を揃えて言う。

「わかってるんやったら、黙って食べる!他のお客さんの迷惑やろ!」

ビシッと言い放って何気なく振り替えると…

店の引き戸を開けた大野さんが立っていた。

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