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先生…お願い。早く治して・・・

第71章 記憶を無くした私の初めての治療



「綾ちゃん、思ってたより悪くない…。そんなに心配いらないよ!今日は初めてだから、少しだけ治療しよう」




『……んッ…んっ…。』

石川の耳にカーテン越しに聞こえてくる、声を押し殺して泣く綾の声。足先が微かに震えているのが伝わる…



「綾…大丈夫だよ。あぁ〜ごめん…。綾ちゃん…」


そう声を掛けながら石川は、カーテンの先に入る綾の側に移動した。




綾は腕で顔を隠し、治療という恐怖と1人、戦っていた




それを見た石川は、小さく一つ息を吐くと



「綾ちゃん……そんなに怖い?」




『…ん…ッ…んぅ。』



腕で顔を隠したまま、コクンと頷いた


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