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橙の傷

第1章 出会い

「橙乃(とうの)、ちょっときて。」

「はーい」

日曜日、自分の部屋でごろごろしているとママが私を呼ぶ声が聞こえた。

「なにー?」

緩めのTシャツだけを着て、のんびりリビングに顔を出すと、ダンディな雰囲気のおじさんと、少し顔を赤らめて目を見開いた男の子がいた。

「今、ママとお付き合いしてる人とその息子さんよ。」

「こんにちは。」

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