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橙の傷

第8章 告白

「佐久間橙乃。」

学校の補習が終わった午後三時、誰かに呼び止められて振り替える。

そこには髪の毛を金髪に染めて、耳にピアスがいくつも開いた、世間ではいわゆるイケメンのヤンキーが立っていた。

名前は確か…

「好きだ。」

…は。

思考の途中にあり得ない言葉が聞こえた。

そこが廊下だったのがいけないのか、通行中の生徒たちも足を止めて、変な空気が漂った。

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