テキストサイズ

君と僕の見ている風景

第18章 愛情と愛憎

ー翔sideー


潤の腕の中だと安心出来た。


もう大丈夫だって…思えた。


でも…自分がこんなに弱い人間だったなんて…。


家を出た瞬間から潤が恋しくなる。
怖い。
潤の側に居たい…。


翔マネ「櫻井さん大丈夫ですか?顔色悪いですよ」


「あ、うん…平気…」


翔マネ「熱は?吐き気とかあります?」


「ちょっと…でも大丈夫…」


衣装に着替えた俺はそのまま立ち上がり楽屋を出ようとした。


猛烈に襲ってくる吐き気と目眩。


ドラマの撮影に入ってから度々襲ってくる症状。
それが今日は特に酷い。


こんなにストレス感じるなんて…。
早く帰りたい…潤に逢いたい…。
ヨコが怖い…。


「うっぷ…げほげほっ」


翔マネ「櫻井さん!無理しないで!プロデューサー呼んで来ますから」


マネージャーに支えられ、何とか踏ん張る。


「大丈夫だって…もうすぐクランクアップなのに撮影押したら迷惑が…」


マネージャーから離れた瞬間、俺の意識は途絶えた。


翔マネ「櫻井さん!櫻井さん!誰か!誰か来て下さい!!」


遠くで…マネージャーの声がしていた…。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ