君と僕の見ている風景
第5章 結婚までの道のりー後編ー
俺は楽屋で独り、テレビを観ていた。
『NEWS ZERO』はもうすぐ終盤。
「本当…あの間の取り方すげーな…」
ぼんやりと呟いた。
テレビの中で報道キャスターとして完璧に振る舞う翔。相変わらずその姿はアイドルには見えない。
俺はそんな翔を心から尊敬していた。
村尾『では最後におめでたいニュースをお届けしたいと思います。櫻井さん』
村尾さんに促され、翔が一歩前へ出る。
翔『はい。私事ではございますが、ファックスでも申し上げた通り私櫻井翔は…この度松本潤さんと結婚させて頂く事になりました』
村尾『既におめでたという事ですが』
翔『はい。今3ヶ月になります。これからは体調を見ながら、可能な限り…お仕事を続けさせて頂きたいと思っておりますので…出演者の方々、スタッフの方々、テレビをご覧の方々、ご迷惑をお掛けすると思いますが何卒宜しくお願いいたします』
深々と頭を下げる翔。
村尾『おめでとうございます』
出演者が笑顔で拍手をし、はにかんだ笑顔で何度も翔は頭を下げていた。
エンディングテーマが流れ、何時もの如く完璧な時間配分で生放送は終了した。
これから翔は反省会だ。
暇をもて余した俺は仮眠でも取ろうかと、ソファーに横になった。
その瞬間、楽屋に鳴り響く携帯の着信音。
仕事関係の電話かと思い直ぐに手に取り画面を開いた。
「え…」
名前を見て一瞬、出ようか出まいか迷ってしまった。
こんな時間に電話してくるなんて…世間話では無いのは間違いない。
出ずに後で掛け直すのもためらわれる。
深呼吸をして、俺は通話ボタンを押した。
「………もしもし」
『もしもし…潤くん?』
電話の相手は…俺のかつての恋人・井上真央だった。
『NEWS ZERO』はもうすぐ終盤。
「本当…あの間の取り方すげーな…」
ぼんやりと呟いた。
テレビの中で報道キャスターとして完璧に振る舞う翔。相変わらずその姿はアイドルには見えない。
俺はそんな翔を心から尊敬していた。
村尾『では最後におめでたいニュースをお届けしたいと思います。櫻井さん』
村尾さんに促され、翔が一歩前へ出る。
翔『はい。私事ではございますが、ファックスでも申し上げた通り私櫻井翔は…この度松本潤さんと結婚させて頂く事になりました』
村尾『既におめでたという事ですが』
翔『はい。今3ヶ月になります。これからは体調を見ながら、可能な限り…お仕事を続けさせて頂きたいと思っておりますので…出演者の方々、スタッフの方々、テレビをご覧の方々、ご迷惑をお掛けすると思いますが何卒宜しくお願いいたします』
深々と頭を下げる翔。
村尾『おめでとうございます』
出演者が笑顔で拍手をし、はにかんだ笑顔で何度も翔は頭を下げていた。
エンディングテーマが流れ、何時もの如く完璧な時間配分で生放送は終了した。
これから翔は反省会だ。
暇をもて余した俺は仮眠でも取ろうかと、ソファーに横になった。
その瞬間、楽屋に鳴り響く携帯の着信音。
仕事関係の電話かと思い直ぐに手に取り画面を開いた。
「え…」
名前を見て一瞬、出ようか出まいか迷ってしまった。
こんな時間に電話してくるなんて…世間話では無いのは間違いない。
出ずに後で掛け直すのもためらわれる。
深呼吸をして、俺は通話ボタンを押した。
「………もしもし」
『もしもし…潤くん?』
電話の相手は…俺のかつての恋人・井上真央だった。