君と僕の見ている風景
第5章 結婚までの道のりー後編ー
ー翔sideー
「お疲れ様でした」
『NEWS ZERO』の反省会後。
俺はスタッフの人達と挨拶を交わしながら潤の待つ楽屋へと足を運んでいた。
途中、全貌にメインキャスターの村尾さんの背中が見える。
「村尾さん!」
俺は背中に声を掛けながら村尾さんの元へ走った。
村尾「櫻井さん。お疲れ様でした」
「お疲れ様でした。今日は私的な事でお時間取らせて頂いて…本当にすみません。ありがとうございました」
にっこりと微笑む彼に俺は深く頭を下げた。
村尾「いえ、おめでたいニュースですから構いませんよ」
「ありがとうございます」
村尾「暫くは…大変でしょう」
「はい…でも覚悟してますから」
村尾「有ること無いこと沢山言われると思いますが…櫻井さんと松本さんなら乗り越えられますよ」
村尾さんが俺の肩をポンと叩いた。
「はい。ありがとうございます」
村尾「ではこれで。お疲れ様でした」
「お疲れ様でした」
俺は村尾さんが楽屋に消えるまで頭を下げ続けた。
「潤ただいま」
潤「お帰り。お疲れ様」
寝ているかと思った潤は誰かと話してたみたいで、丁度携帯をテーブルに置いた所だった。
「ごめんね。疲れたでしょ」
潤「大丈夫だよ。テレビ観てたし」
「そっか。じゃあ帰ろうか」
テーブルに置いていた鞄を開け、持ち帰る資料を詰めていた時、不意に潤に後ろから抱き締められる。
「潤?」
潤「………」
抱き締められながら、潤が俺の背中に顔を埋めてくる。
「どうしたの」
潤「今さ…」
「ん?」
潤「………真央から電話あった」
「………」
真央。
俺がこの世で1番聞きたくない名前。
その名前を聞く度に心臓を鷲掴みにされた様に苦しくなる。
「………そう」
潤「結婚おめでとうって」
「………うん」
潤「それだけだよ」
「………分かってる」
潤「そう?」
「もう帰ろう。疲れた」
潤の腕の中から離れ、俺は鞄を担いだ。
もう関係ない。
潤とはただの友達なんだから。
俺は自分に言い聞かせながら隣に立つ潤の手を握り締めた。
「お疲れ様でした」
『NEWS ZERO』の反省会後。
俺はスタッフの人達と挨拶を交わしながら潤の待つ楽屋へと足を運んでいた。
途中、全貌にメインキャスターの村尾さんの背中が見える。
「村尾さん!」
俺は背中に声を掛けながら村尾さんの元へ走った。
村尾「櫻井さん。お疲れ様でした」
「お疲れ様でした。今日は私的な事でお時間取らせて頂いて…本当にすみません。ありがとうございました」
にっこりと微笑む彼に俺は深く頭を下げた。
村尾「いえ、おめでたいニュースですから構いませんよ」
「ありがとうございます」
村尾「暫くは…大変でしょう」
「はい…でも覚悟してますから」
村尾「有ること無いこと沢山言われると思いますが…櫻井さんと松本さんなら乗り越えられますよ」
村尾さんが俺の肩をポンと叩いた。
「はい。ありがとうございます」
村尾「ではこれで。お疲れ様でした」
「お疲れ様でした」
俺は村尾さんが楽屋に消えるまで頭を下げ続けた。
「潤ただいま」
潤「お帰り。お疲れ様」
寝ているかと思った潤は誰かと話してたみたいで、丁度携帯をテーブルに置いた所だった。
「ごめんね。疲れたでしょ」
潤「大丈夫だよ。テレビ観てたし」
「そっか。じゃあ帰ろうか」
テーブルに置いていた鞄を開け、持ち帰る資料を詰めていた時、不意に潤に後ろから抱き締められる。
「潤?」
潤「………」
抱き締められながら、潤が俺の背中に顔を埋めてくる。
「どうしたの」
潤「今さ…」
「ん?」
潤「………真央から電話あった」
「………」
真央。
俺がこの世で1番聞きたくない名前。
その名前を聞く度に心臓を鷲掴みにされた様に苦しくなる。
「………そう」
潤「結婚おめでとうって」
「………うん」
潤「それだけだよ」
「………分かってる」
潤「そう?」
「もう帰ろう。疲れた」
潤の腕の中から離れ、俺は鞄を担いだ。
もう関係ない。
潤とはただの友達なんだから。
俺は自分に言い聞かせながら隣に立つ潤の手を握り締めた。