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君と僕の見ている風景

第9章 結婚式

和「翔さん…凄い綺麗…」


「………」


タキシードに着替え、姿見の鏡の前で自分の姿を見つめた。


和「写真撮りましょ写真」


デジカメを取り出し、写真を撮られる。


「止めて…恥ずかしい…」


和「今日私撮影担当なんで」


「そうなの?」


和「ええ」


にのが写真撮ってくれるんだ…。


和「じゃ、髪整えましょ。翔さんこっちおいで」


手招きされ、椅子に座ると髪を整えてくれる。


「にの…やっぱり器用だね」


和「見よう見まねですけどね」


「ありがと」


和「いーえ。翔さんの為ですからね。幸せになって下さいね」


「うん」


和「よしオッケー。じゃあ行きましょうか。皆待ってますよ」


「皆…?」


立ち上がると、にのに手を引かれて部屋を出た。


「え…?」


チャペルの入口で1人の男性がこちらを見つめながら立っている。


「………父さん…?」


和「ふふっ、そろそろ分かりました?今から何が起こるのか」


「………えと…え…け、結婚式…?」


和「当たりです。では私は先に中で待ってますね。じゃあお父さん宜しくお願いします」


翔父「ありがとう二宮くん」


頭を下げ、にのは中に入って行った。


「………びっくりした」


翔父「潤くんに連絡もらってな。驚かせたいから内緒でって…皆中で待ってるよ。あちらのご両親も」


「………そうなんだ」


翔父「いい旦那さんだな」


「うん」


翔父「………今更だが…幸せにな。翔」


「………はい…」


翔父「ほら。泣くな」


「父さんだって…」


お互いの涙を拭い合ってると、音楽が流れ出した。


「あ…」


翔父「じゃあ…」


前を見つめながら、恥ずかしそうに父さんが腕を差し出す。
俺はその腕に自分の腕を絡めた。


そして、チャペルの扉が勢いよく開かれた。

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