Starlight Kiss
第3章 接近
国分「うん、美味いな」
「本当だ…蕎麦の香りが良いですね」
目的の蕎麦屋で俺は太一先輩と予想以上にレベルの高い蕎麦屋の味に舌鼓を打っていた。
こうして一緒に居ると、本来の目的を忘れそうになる位、太一先輩は普通だった。
だからこそ余計に気になる。
俺は出来るだけ自然な感じで…蕎麦をすすりながら切り出した。
「そう言えば…太一先輩」
国分「ん?」
「近頃女の子達が言ってましたけど…太一先輩があまり元気がないって」
国分「そうか?」
「そう言われてみれば太一先輩最近皆と飲みに行ったりしてないですよね?何かあったのかなと思って」
国分「別にないよ」
あっさりと切り替えられる。
「俺で良かったら聞きますよ?」
そう言うと太一先輩の手が止まる。
国分「………」
「………どうしたんですか?」
国分「………誰にも言うなよ」
「もちろん」
俺はコクコクと頷いた。
国分「笑うなよ。ショウの事なんだけどさ…」
「………ショウって…」
国分「あの男娼だよ。この間さ…『二度と来るな』っつって言われてさ…」
「………え…」
国分「俺が悪いんだよ。俺が…あいつに本気になっちゃったから…。嫌なんだよ。あいつが他の男に抱かれてるの。そんな仕事して欲しくないって…つい言っちゃったんだ…そしたら…『あんたに何が分かるんだ』って…時間内なのに出て行かれちゃって…追い掛けたんだけど…『二度と来るな』って…フラれてさ」
「………」
国分「………馬鹿だよな俺って…水商売の人間に…しかも男に本気になるって…でも…分かってる…俺はただの客なんだって…でも…あの時間…ショウと一緒に居る時間は…凄く癒されて…心が満たされて…何とも言えない気持ちになるんだよ。セックスだけじゃないんだ…」
「………」
国分「笑えるだろ…そんな事で落ち込んでるなんて」
「………笑いませんよ」
俺は努めて笑顔でいた。
「太一先輩…純粋なんですね。でも…逆に割り切っちゃえば良いんじゃないですか?」
国分「え?」
「だって…向こうだって余程の事がない限りお客は選べないでしょ?堂々とまた行けば良いんですよ。太一先輩はお客なんだから」
国分「そう…かな」
この時俺の心にはある感情が沸々と沸き上がっていた。
「本当だ…蕎麦の香りが良いですね」
目的の蕎麦屋で俺は太一先輩と予想以上にレベルの高い蕎麦屋の味に舌鼓を打っていた。
こうして一緒に居ると、本来の目的を忘れそうになる位、太一先輩は普通だった。
だからこそ余計に気になる。
俺は出来るだけ自然な感じで…蕎麦をすすりながら切り出した。
「そう言えば…太一先輩」
国分「ん?」
「近頃女の子達が言ってましたけど…太一先輩があまり元気がないって」
国分「そうか?」
「そう言われてみれば太一先輩最近皆と飲みに行ったりしてないですよね?何かあったのかなと思って」
国分「別にないよ」
あっさりと切り替えられる。
「俺で良かったら聞きますよ?」
そう言うと太一先輩の手が止まる。
国分「………」
「………どうしたんですか?」
国分「………誰にも言うなよ」
「もちろん」
俺はコクコクと頷いた。
国分「笑うなよ。ショウの事なんだけどさ…」
「………ショウって…」
国分「あの男娼だよ。この間さ…『二度と来るな』っつって言われてさ…」
「………え…」
国分「俺が悪いんだよ。俺が…あいつに本気になっちゃったから…。嫌なんだよ。あいつが他の男に抱かれてるの。そんな仕事して欲しくないって…つい言っちゃったんだ…そしたら…『あんたに何が分かるんだ』って…時間内なのに出て行かれちゃって…追い掛けたんだけど…『二度と来るな』って…フラれてさ」
「………」
国分「………馬鹿だよな俺って…水商売の人間に…しかも男に本気になるって…でも…分かってる…俺はただの客なんだって…でも…あの時間…ショウと一緒に居る時間は…凄く癒されて…心が満たされて…何とも言えない気持ちになるんだよ。セックスだけじゃないんだ…」
「………」
国分「笑えるだろ…そんな事で落ち込んでるなんて」
「………笑いませんよ」
俺は努めて笑顔でいた。
「太一先輩…純粋なんですね。でも…逆に割り切っちゃえば良いんじゃないですか?」
国分「え?」
「だって…向こうだって余程の事がない限りお客は選べないでしょ?堂々とまた行けば良いんですよ。太一先輩はお客なんだから」
国分「そう…かな」
この時俺の心にはある感情が沸々と沸き上がっていた。