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いつまでもここに居て

第11章 372回転のPower source[13]



「そう。雅紀は…昨日の収録後に倒れた。そのまま心肺停止で死亡報告がされた。翔ちゃんとリーダーは多分最後の別れに来てた。多分、リーダーの思いが雅紀を呼んだんじゃないかな。」
「…。」
「雅紀?聞こえる?俺、一番の年下ですごく辛かった時、雅紀が励ましてくれてよかった。こうやって、また会いに来てくれるならサヨナラなんて言ってやらないから。」
そう言ってJ、いや潤は小さく泣いた。
「雅紀、手紙書くから。それ読んで。俺の自信作も描いてあげるから」
そう言って翔ちゃんは泣くのを堪えて笑っていた。
「じゃ、俺とリーダーが送ってく。雅紀、1回帰ろう。また明日会えれば、それが一番なんだ。」
ニノはリーダーと俺をを連れて外に出た。
「じゃ、リーダー、ニノ。また明日ね。」
「うん。また明日。」
小さく手を振るニノ。
リーダーは下唇を噛んで何も言わない。
「リーダー、ごめんね。また明日会いに行くから。」
「うん。雅紀…」
リーダーは俺にキスをしてくれた。
「俺、ずっと雅紀の事が大好きだから。浮気とかすんなよ!」
「もちろんだって。俺も智くんが一番だから。じゃ、またね。」
手を振ると俺は突然の眠気に襲われた。
消えていくメンバー。
サヨナラなんて言ってやらないから。
また明日会おう。また明日。
もう存在しない明日に、【また明日】。


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