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第9章 俺の優しいHERO by みきちん
この金網を越えて
一歩踏み出せば自由が手に入る。
命と引き換えに……
自由を手に入れても幸せにはなれない。
だって、死ぬんだから。
でも、今の状況から
逃げる方法はこれしかない。
抜け出せるなら、命なんてくれてやる。
――数時間前
今日は始業式。
クラス発表で
俺の最後の高校生活は音をたてずに
静かに崩れていった。
安藤と井上と同じクラス。
教室に入ると2人はいた。
俺が入ってきたのを見てニヤニヤしている。
机に鞄をかけ座ろうと椅子を引いた時、
両側から肩を組まれ
「二宮くん、一緒にトイレいこうぜ」
地獄へのお誘いだ。
学校内で
俺がいじめられてる事は有名だ。
けど、巻き込まれるのは
御免とばかりに見て見ぬふり。
俺は地獄へと歩き出した。
いつものように奥の個室のトイレへ。
数人がトイレにいたが出ていった。
「二宮君と同じクラスで嬉しいよ」
「一年間、楽しみだわ」
俺は下を向いて二人の話を
黙って聞いている。
「何だ、不満でもあるのか!」
俺の胸倉を掴んだ。
俺はこの後訪れるであろう恐怖に
何も言えない。
一歩踏み出せば自由が手に入る。
命と引き換えに……
自由を手に入れても幸せにはなれない。
だって、死ぬんだから。
でも、今の状況から
逃げる方法はこれしかない。
抜け出せるなら、命なんてくれてやる。
――数時間前
今日は始業式。
クラス発表で
俺の最後の高校生活は音をたてずに
静かに崩れていった。
安藤と井上と同じクラス。
教室に入ると2人はいた。
俺が入ってきたのを見てニヤニヤしている。
机に鞄をかけ座ろうと椅子を引いた時、
両側から肩を組まれ
「二宮くん、一緒にトイレいこうぜ」
地獄へのお誘いだ。
学校内で
俺がいじめられてる事は有名だ。
けど、巻き込まれるのは
御免とばかりに見て見ぬふり。
俺は地獄へと歩き出した。
いつものように奥の個室のトイレへ。
数人がトイレにいたが出ていった。
「二宮君と同じクラスで嬉しいよ」
「一年間、楽しみだわ」
俺は下を向いて二人の話を
黙って聞いている。
「何だ、不満でもあるのか!」
俺の胸倉を掴んだ。
俺はこの後訪れるであろう恐怖に
何も言えない。