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第9章 俺の優しいHERO by みきちん

「そっか。辛かったな」

「聞いてくれてありがとうございます」

立ち上がって一礼し
去ろうとしたら、腕を掴まれ

「俺がお前を助けてやる」

「えっ?」

「ちょっと待ってろ」

「どっどっどういう事?」

俺の質問を無視して
ポケットからスマホを取り出し

「もしもし、俺。お前、同じ学年の
安藤と井上知ってる?
……うん、……そうか、じゃぁ頼む」

電話を切ると俺の頭をポンポンとして

「これで大丈夫!」

「えっ、何で?」

「良い子は知らなくていいの。
俺の任務完了っ、じゃぁな」

去ろうとしたので
今度は俺が腕をつかんだ。

「ん?」

「名前……聞いてない」

「あっ、俺?大野智。
そう言えばお前の名前も聞いてないや」

「二宮和也です」

「和也、またな。明日学校でな」

次の日、安藤と井上が
顔にアザを作った状態で教室にいた。

俺を見つけると、逃げていった。

あれ?
俺じゃなくて後ろを見てた?

振り返ると3人の男の人が立ってた。

戸惑う俺に3人は
事情を説明してくれた。

大野さんから
俺を守るようにと言われた事。

安藤と井上を3人がボコったこと。

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