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第1章 キライの反対は……? (武蔵×みく)

駅のホームでばったり出会った瞬間、二人の周辺の空気が異様さを増す。


(何でそんなに警戒する)


大崎武蔵は目の前の女性に最大限のツッコミをしなくてはいけないレベルまで来ていた。

まるでテリトリーに入ってきたネコを威嚇するみたいな視線。


武蔵はやれやれと頭をかいてため息をつく。

「……泉岳寺さん」

「……何ですか」


「俺、何かした?」


首を捻る武蔵に濃紺にブルーのラインが入った制服を着たみくはちらっと武蔵を見て大きくため息をついた。


「私はあなたがキライんです」


理由がなくキライっていうのは聞いたことがない。

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